自転車ブギ

goofyride.exblog.jp
ブログトップ

カテゴリ:書物( 11 )


2010年 10月 24日

坂の上の雲を読了

「竜馬がゆく」を遥かに上回る圧倒的な感動がありました。もちろん「竜馬」がイマイチということ
では決してなくて、「竜馬」も傑作で素晴らしいが、それを遥かにしのぐ作品じゃないかと思いました。

a0098129_11342096.jpg



















何が素晴らしいかを説明しようとしても、あまりにも膨大で情報量が多すぎるため、
どう言えば良いのかわからないというのが正直なところです。

細部を言い出すときりがないので、全体としての感想をいわせてもらうと、
この日本という国や社会が、過去のさまざまな人々の努力や苦労や苦しみの
もとに成り立っているという当たり前の事実が、まざまざと感じられた、という
ような感じでしょうか。

そういったものがなければ、今の日本の繁栄はないし平和もない。そのようなものの
ために人々が自らを犠牲にして働いた、というと美化しすぎと思われるかもしれないが、
実際にそのような人々がいて、それは市井の人々をも含んだ話で、そういった人々に
対する感謝という気持ちを強く持ちました。

そして、執筆に4年3ヶ月そしてその前の準備に5年ほどの歳月を費やし、彼の40代を
この作品に捧げた司馬氏の努力に対しても感謝の気持ちを感じます。

このような歴史も伝える人がいなければ伝わらないのですから。

そして事実は小説よりも奇なりという言い古されたことがやはりあらためてそうなのだと
思わされる意外で数奇な事実が多々あり、この世の不思議な部分ということも再認識
しました。

これだけの長い作品ともなると、終わり方が大事な気がしますが、とても良い具合のバランス
感で物語を閉じていましたねぇ。素晴らしいです。

今となってはこの作品を読まないことは、相当損というか、勿体ないのでないかと思うぐらいです。

あと、8冊という長丁場に慣れたため、たいていの本が短く感じられるようになった、という
副産物もあります。「なんだ、全部で3冊か」みたいな。十分に長いんだけども。
ただ、しばらく読書はいいかな、という気分ではあります。本当は司馬氏の「峠」(これが
3冊)とか読みたい気分は相当にあるのだけど、まあ他のこともやらんといけないので。

さて、今週は近所の阿佐ヶ谷で、阿佐ヶ谷ジャズストリート。(昨日、おととい)

a0098129_11345164.jpg



















そして今日は高円寺フェス(昨日と今日)とイベントが隣同士の駅でかぶっています。

a0098129_11352396.jpg


























秋が深まり、そして終わりつつありますね。
[PR]

by goofy-ride04 | 2010-10-24 11:35 | 書物
2010年 09月 18日

坂の上まで駆け上るで~

ついに「坂の上の雲」を読み始めました。

ついに、の流れがよくわかりませんが。

ついに、現在第4巻を読んでいます。

a0098129_20265640.jpg



















なんかヤフオクに出品するときみたいな貧相な画像ですが、、、

昨年「竜馬がゆく」を読んだけど、それよりおもしろい。

読破までの総合計時間は「竜馬」の半分ぐらいになるのではないかと思います。

ページ数が各巻とも「竜馬」よりも少ないことと、理由はわからないがサクサクと
読み進められるためです。司馬氏の筆力レベルも「竜馬」のときよりもさらにレベル
アップしているような気もして、そのことも流れるように読めることの理由のひとつ
であるのかもしれません。

それはさておき、おもしろい。日清、日露戦争なんて、ろくに詳細を知らないから、非常に
勉強になります。

やはり勝ち戦であるからこそ楽しめる、というのは正直あるような気がしますが、
太平洋戦争と比較して、国民すべてが巻き込まれる「総力戦」ではないため、
どこか兵と兵とが力をしのぎあう、そういう騎士道的、牧歌的要素がまだ多少なり
とも、比較的には残っているために(それでも不謹慎ではあるが)楽しめる、という
ところがあると思います。

(追記:日露戦争は最初の総力戦である、という定義のようですので、間違いですね。
訂正すると、太平洋戦争などと比較すればのんびりした部分がある、というかんじでしょうか。)

この作品のように、ある時代に限定していても、これがこうなったのはそもそもこういう
状況があったからで、そこでこういう人がどのような人間関係のなかでどういう意図を
もって何をやったのか。その結果どうなったのか。成功と失敗の原因は何なのか、という風
に一連の出来事の成り立ちについて立体的に知ることができるので、非常におもしろいです。

勉強のために読んでいるわけじゃありませんが、勉強にもなってしまう、というありがたい
本です。みんな考えることかもしれませんが、学生時代に読めば良かったなと(笑)。

ついに、このあとがますます楽しみです。
[PR]

by goofy-ride04 | 2010-09-18 20:31 | 書物
2010年 03月 13日

竜馬がゆく、読了

ついに読み終わりました。文庫本8冊分の本なんて、はじめて読んだのではないだろうか。
そもそも、なかなかこれだけ長い物語もあまりないしね。
a0098129_22335526.jpg

読み始めの前半はこんなもんかな、という感じで読んでいたのだけど、
後半、特に6巻辺りから、すっかりハマって、引き込まれました。

最後のほうは、終わらないで欲しいが、先を読みたいという葛藤がありました。
何しろ、最後は暗殺されてしまうという悲劇的な結末です。

言い出すといろいろなことが言えると思うのですが、ひとことで言うと「非常に
勉強になった」という感じです。すごく漠然とした言い方になるけど。

歴史のこともそうだし、それ以外のことも、司馬遼太郎氏の考えのエッセンスというか、
そういうものにも触れられた気がするし、そもそもこういう歴史小説自体を読んだことが
ほとんどないので、そういう意味で新鮮というか、新たな世界を知ったというか、とにかく
説明しにくいけれど、いろんなものが得られた、そういう気がしています。

次は「坂の上の雲」。いきたいと思います。

というか、もう読まずにはおられない。
[PR]

by goofy-ride04 | 2010-03-13 22:36 | 書物
2010年 01月 30日

ユダヤ警官同盟

「ユダヤ警官同盟」(マイケル・シェイボン)という本を読みました。
a0098129_2275212.jpg

一言で説明できない作品ですが、かなりおもしろいです。

文章が濃厚で読むのに時間がかかりますが、豊潤でかつ奇怪な作品世界。

コーエン兄弟が映画化するらしいですが、それも納得の世界観です。

ユダヤ人がイスラエルを失い、アラスカに大量に移民したという設定(あとドイツに原爆が投下されていたり、満州国があったりする)歴史改変の「たられば」的仮想の世界(つまりSF)なのですが、SFというには普通なのでパリが国だと思っているような人!にはそもそも気づかれないぐらい微妙な設定です。

こういうのを歴史改変小説というらしいですが、そういうジャンルがあるのですね。テリー・ギリアムの映画化でも良いかもしれない、と思ったりもしたのですが、でもミステリっぽいところはやはりコーエン兄弟ですかね。作者もコーエン兄弟も同じユダヤ人ですし。「ミラーズ・クロッシング」みたいな傑作を期待します。

トーンはミステリ・ハードボイルドで、SFの賞を多数獲ったのですが、ミステリの主な賞は獲れなかったようです。

異色の作品ですが、相当ハイレベルかつおもしろい作品でないかと思います。ただし、文章が凝りまくっていて読むのは大変でした。

ほかの本を読んでしまうので、なかなか「竜馬がゆく」が進みまない。

「龍馬伝」もはじまりましたし「坂の上の雲」もそのあと読む予定なのでペースをアップしたいと思います。

追いつかれないうちに・・・。
[PR]

by goofy-ride04 | 2010-01-30 22:10 | 書物
2009年 06月 15日

沈黙の艦隊

職場の同僚が「沈黙の艦隊」の文庫を全巻持っていたので
借りて読んでいます。
a0098129_23592450.jpg

以前途中まで読んでいたんだけど、最後まで読んでいなかったので
借りました。

いやあ、おもしろいおもしろい。

「沈黙の」っていうタイトルは秀逸ですね。

沈黙の、というわりに雄弁に世界に向かってアナウンスするし(内容を
読まないとわかりませんが)、潜水艦ってのは音だけに頼って基本的
に行動せざるを得ないので「音」ってのが、潜水艦に五感というものが
あるとすれば、聴覚こそが生命線なわけです。

これまで沈黙してきた日本という国家に対する皮肉ともとれるし・・・。

ボリュームもなかなかで、文庫ぎっちりで16巻。

梅雨に入ったし、晴耕雨読といきましょう。
[PR]

by goofy-ride04 | 2009-06-15 00:02 | 書物
2009年 06月 03日

誰が買っているのか?

誰が買っているのか?

1Q84 by 村上春樹、はいったい誰が買って77万部となるのだろうか?

もちろん77万部が売れた、という状態ではなく、単に発行したという段階だけれど、
すでに相当数売れているのでしょう。どこの本屋にもないみたいだし。

村上ファンも読むだろうけど、それだけではこの数字はまかなえない気もするので、
彼の作品をはじめて買ったという人もけっこういると思われますね。

時代が彼(が持っていると思われているもの)を求めるのでしょうか?

買ってみたら「なんじゃ、このわけのわからん本は!」
という人がたくさん出ないことを祈ります。

でも、わけわからん度は彼の作品の中ではマシなほうです。
[PR]

by goofy-ride04 | 2009-06-03 21:07 | 書物
2009年 05月 29日

1Q84

ついに出た!村上春樹の新作長編。

指折り待ってたんですよ。

本日が発売日。昨日、本屋にあるんじゃないか、と思って
行ったらやはり出ていたので、買いました。

どういうわけか一日前なら出してもいいという慣習?みたいな
ものがあるような気がします。よくわかりませんが。

今日はどんな様子だろうかと見に行ったら、こんなかんじ。
a0098129_2344337.jpg

どうも、どでかい書店以外はこんな状況のようで、出版社も48万部刷るとか。
(なら50万部でいいんじゃない?と思いますよね?)

凄いな。週末でいったん上巻はほぼなくなるんじゃないでしょうか。

村上春樹は20歳前後にけっこう読んだ。それなりに凄い作家だと思っていたけど、
本当の価値は若造すぎてわからなかった。

去年久しぶりに彼の作品を読んだ。最近(とはいっても94年と02年)の長編です。

「ねじまき鳥クロニクル」(94年)。

読んで、ぶっとんだ。こんなに凄い作家かと驚愕した。

「海辺のカフカ」(02年)も読んだけど「ねじまき鳥」の前ではかすんでしまう。

「1Q84」。

今週末に全部読み終わる気がします。
[PR]

by goofy-ride04 | 2009-05-29 23:09 | 書物
2008年 11月 29日

ジョジョ第四部

今、読んでる。

ジョジョの第四部は「1ページ1ページが伝説だ」。
勝手に考えたキャッチコピーなんですけども。
a0098129_1027071.jpg

いやー、実に傑作。

最低でも年に一回は読み直さないとね。
[PR]

by goofy-ride04 | 2008-11-29 10:27 | 書物
2008年 04月 26日

村上春樹週間

GW突入。というわけで、ブログもガンガン更新しようかと思います。

かといって、さほどネタも思いついていない。ので、ひとり大喜利みたくなってますけれども、とりあえず書いてみたいと思います。

最近、村上春樹ブームが遅れてやってきています。個人的にです。

「海辺のカフカ」を読んで、今は「ねじまき鳥クロニクル」を読んでいます。初期の作品はだいぶ前にほとんど読んでたんですが、久しぶりにアップデートというかんじです。

「カフカ」がおもしろい、と友人にすすめられて読んだのですが、確かにおもしろいのですが、そのあとに読んだ「クロニクル」のほうがはるかにおもしろいと思います。

「クロニクル」ですが、内容の解釈は難しいし一口でどうこう言える内容ではないと思いますが、そこをあえて一言でいうと「エロい」。なんか、さらりと「エロい」です。もちろんこの作品に限ったことではないのですけども、「カフカ」よりもはるかにエロ度が高いと思います。エロ度が高い、という表現はアレなんで、エロチックである、と言っておきましょう。

チェコから戻った友人にそのことを言うと

「むっつりでしょ。彼は」

日本でもっともノーベル賞に近いと言われた男を一刀両断にしていました。

同意はしませんが否定もできないかんじですか・・・。

そういえば高校時代に「ノルウェイの森」を読んだ友人にどういう内容かを聞いたところ「うーん、そうやなぁ」としばらく考えたのち、

「とにかく主人公がモテる」。

実に高校生らしい視点での回答が頂けましたが、全く参考にならないコメントです。
ただ、これも同意はしないけど否定もできないコメントでした。
[PR]

by goofy-ride04 | 2008-04-26 10:25 | 書物
2007年 04月 23日

ただマイヨジョーヌのためでなく

ルイス・アームストロングというアメリカ人で、ツールドフランスを制した世界的な選手がいる。

これは彼の自伝。

彼は母が17歳のときの子供で、両親は彼が2歳のときに離婚した。若い母親に愛情をこめて育てられたが、家計は苦しかった。15歳になって大人にまじって自転車競技に参加しはじめた彼は地元で頭角をあらわしていく。やがて国際的に活躍するようになった彼は、21歳で史上最年少の自転車世界選手権優勝を果たす。

順風満帆に見えた彼の競技人生だったが、25歳のときに睾丸癌と診断される。検査の結果癌は肺と脳にまで転移しており危機的状況であることが判明する。医者からは生存の確率はきわめて厳しいことが知らされるが、手術と化学療法をへて、彼は死の淵から生還する。

紆余曲折をへて自転車競技に復帰した彼は1999年のツールドフランスで個人総合優勝をはたす。この本が書かれたのが1999年ごろで、けっきょく彼はこのあとツールドフランスを7連覇して現役を引退する。

ルイス・アームストロングという個性的な人物の半生を読むという楽しみと、癌の闘病記という側面、そして自転車競技についてのさまざまなこと、それら三つの要素が含まれている、一粒で三つおいしい、そんな一冊である。

自転車が好きな人はぜひ。そうでない人でも十分楽しめる本だ。
なんといっても原題は "It's not about a bike." (バイクのことではない)だから。

ちなみに「マイヨ・ジョーヌ」とは、総合タイムトップの選手が着ることのできる黄色いシャツのことだそうだ。
[PR]

by goofy-ride04 | 2007-04-23 22:36 | 書物